産地から食卓へ 原住民グルメをお届け
2022.08.01

峰忠伝記

   

「峰忠伝記」は故郷にUターンした青年たちが鍬を担ぎ一から学びなおして立ち上げたブランドで、「人が真面目に働けば土地も怠けない」の精神に基づき、台湾原住民の伝統的な農作物であるアワやローゼルや赤キヌアの栽培を推進しています。荒れてしまった土地を再び耕して生産量を向上させ、残留有害物質ゼロ農法と有機栽培を実施するほか、様々な優れた加工品の開発も行い国内外に200以上もの販売ルートを確立しています。パイワン族のPatagiljという言葉は「源」を表しており、私たちは原住民の「食」の食文化を伝承する源となることを願っています。

   

ローゼルは植物界の赤い宝石とも呼ばれています。フラボノイド・アントシアニジン・プロトカテク酸・イソフラボンやビタミンC・β-カロテン・ビタミンB1・B2などを豊富に含んでおり、食べやすくするため蜜漬けにしてあります。自然で衛生的な方法で製造しており、いかなる化学的合成添加物も防腐剤も使用していません。そのまま食べても、デザートやゼリーを作って食べても美味しくいただけます。ほんの少し酸っぱく、ほんの少し甘い、健康的で美味しいおやつです。

   

原住民の集落において、アワは単にお腹を満たすための食べ物ではありません。台湾原生種のアワを栽培することは私たちの文化と伝承の象徴でもあるのです。アワは様々な穀物類の中で唯一アルカリ性の食品で、調理した後もアルカリ性の状態を保っています。栄養価の上でも米や小麦より優れており、乳幼児や年配者の食用にも適しています。

昔赤キヌアは決して重要な食材ではなく、アワ酒を醸造するための酵母として用いられており、時にはアワ畑を荒らしに来る鳥たちを威嚇するための道具としても使われていました。ところが近年の研究により、台湾赤キヌアの栄養価が突出して高いことが明らかになったのです。タンパク質の含有率は牛肉よりも高く、食物繊維も豊富で、カルシウム・マグネシウム・鉄・亜鉛・カリウムなど、私たちが健康な体を維持するために必要な様々な栄養素を一気にとることができる、まさに穀物類の王者なのです。