周畢英書さんは台東に住むアミ族です。奥さんの家族がずっと花蓮で有機農業をしており、叔父を手伝って市場で野菜を売り始めたところ、どんどん興味が湧いてきて、いつの間にか専業農家を始めていたといいます。
3年前に寿豊郷農会有機生産販売班第2班に加入した周畢英書さんは、農業に従事する人生の目標と計画を立て始めました。すると耕作する人は多いのに、有機自然農法で栽培している農民が少ないことに気付いたのです。彼は思い切って花蓮県寿豊郷に880坪の土地を借り、栽培したい有機農作物のSOP(標準作業手順書)を作成して経済効果の高い農作物を栽培し、同時に「花蓮原生好物有機農場」というブランドを打ち立てて販売を始めました。
軍人的傲氣成了最柔軟的武器
軍人から農夫になったことによる大きな変化と学びについて、英書さんは「全てを一から学び始めた。野菜を売ることで柔らかな物腰を学び、野菜を植えることで土地との共存を学んだ。今思い起こしてみれば難しくないことのように思えるが、初めの頃は本当に大変だった」と語ります。
彼はもっと色々な野菜を取り扱う野菜農家を募集し始めており、今後は自社ブランドの野菜・果物保存ボックスを開発するとともにいくつかの販売拠点を開拓して、北部のお客様とより深い交流を図り、商品をいっそう買い求めやすくしていく計画です。英書さんが近いうちにぜひ実現させたいと願っているのは、専門的な教室を始めること。農業改良場の原住民集落移動教室で、環境に優しい有機農法を学び交流する空間を提供するのです。「全ての農家さん一人ひとりが、それぞれ自分なりの知識や経験を持っているはず。オープンなスペースを提供して、互いに学び合い、農業の経験を分かち合って仕事の役に立てられるようにしたい。そうすれば農業はもう自分一人で悪戦苦闘する必要が無くなり、チームで作戦を練ることができるようになる。」こう語る英書さんの積極的で前向きな働きによって、多くの小規模農家の生産物の品質も改善されています。またポジショニングや方向性がはっきりしているため、産業チェーンの各段階一つ一つを密接に繋ぎ合わせ、予定した順序と時間に沿って順調かつ安定した歩みを続けています。
原生好物の農産物
【野菜・果物ボックス】:夏の美濃マクワウリ・スイカ・冬の玉女ミニトマト・網掛けメロン・ワサビ・キュウリ・食用ユリ・タケノコ・レンコン・サツマイモおよび季節の野菜などの有機野菜詰め合わせボックス。
【原住民族野菜の束】:原住民族ならではの農作物(ナンバンカラスウリ・キマメ・イヌホオズキ・ハリビユ・黄藤の芯の中心部・クズウコン・ラッキョウ・ヒラナスなど) と「堤岸原民園」で栽培された類似または別の種類の原住民族野菜。
【レジャー農業ガイドつき果物狩りと地元原住民族グルメの普及推進】:農産物の収穫の時期に合わせて農園を開放し果物狩りを体験。また、「有るものを食べる」をコンセプトに野の野菜を現地で採集。さらにそれらを調理してアミ族の飲食文化を紹介する。【蔬果加工品】:將農產品加工成乾果或醬品-辣椒醬、剝皮辣椒、鮮果醬、檸檬汁。