原住民集落のちょっと違ったライフスタイル:柳志祥さんはもともと牡丹郷の旭海村で働いていましたが、後に母親が病気で働けなくなったため彼女が経営していた「阿蓮麺店」を継がなければならず、やむなく大好きなホテルの仕事を辞めて「春日キッチン(春日厨房)」をオープンさせました。
林孟儒さんは初めホテルで働いており、家に帰る途中、南庄を通りすぎる際に客家村の文化やグルメの発展した様子を見るたびに、いつも「自分の故郷である原住民集落は南庄の街から離れていて活気がない。南庄のように発展することはできないものか?」と考えていました。そこで、自分の特技を生かして原住民集落の人気スポットを作り、多くの人を引き付けようと思いつきました。もし人がたくさん集まるようになれば、村にも産業システムが構築されるのではないかと考えたのです。
原住民族委員会は原住民族ならではの特色ある食材や料理の推進を図るため、2019年に初めて集落の食卓フェスティバルを開催。「原味達人料理大会」、「原味探索工房」、「Ka^so’ayおいしい時間を共有」といった一連のイベントを実施して、「産地から食卓まで」の概念を実践するとともに、原住民族や一般の人々に原住民料理をより深く知る機会を提供しました。
戴暁君さんが音楽に出会ったのは、中学生の頃。教会に行った際に宣教師がギターを持っているのを見て強い憧れを抱きました。その後彼女は、コードも運指も何もわからないまま、ただ「好き」ということだけで、原住民集落の子どもたちと一緒にギターのフレットを描いてメロディーを作り、音楽と共に過ごす一つ一つの時間を大切にしていました。
高偉勛(Shan Hay)さんは台東の建和集落で生まれた、プユマ族とパイワン族のハーフです。1本のギターを指でそっと弾きながら、自分や様々な人の物語を奏でます。都会的なラブソングからスタートして母語での創作にたどり着いた彼は、原住民族の母語の歌が少しずつ世の人々の間で注目されるようになってほしいと願っています。